雪崩情報
更新日時: 2024/03/12 06:00
妙高
アルパイン Low 今後の降雪と風に警戒を
森林限界 Low 今後の降雪と風に警戒を
森林帯 Fair 今後の降雪あるいは降雨と風に警戒を
信頼度：○ good □ Fair △ Low
行動と地形の助言
異なった種類の雪崩が山中にはあるにせよ、安全のために最も重要なことは、地形を理解し、賢く利用することです。雪山すべての斜面が雪崩れるということはほぼありません。山には、雪崩に関して安全な場所が必ずあります。経験が十分ある人であれ、経験が浅い人であれ、雪崩地形の認識が最重要事項であることは変わりません。接近する低気圧の速度が速いため、今後、急速に天候は悪化する可能性があります。降雨が始まると、標高の低いところでは危険度が大きく上がりますので、それを考慮した行動計画を立ててください。
留意すべき雪崩
ストームスラブ Storm slab
荒天の雪は、まだ完全には安定化していません。孤立した急斜面などで警戒してください。
ウインドスラブ Wind slab
低気圧の接近により、風向が変わり、上空では南西の強い風が吹き始めています。昨日とは異なった場所に形成しているスラブに注意を。
持続型スラブ Persistent slab
森林限界付近の南東側では、温度勾配は解消し、ゆっくりと球形化しつつあることが観察されています。しかし、まだ警戒が必要です。
概要
雪崩
昨日（11日）は、好天となり、複数の雪崩が観察されました。観察された雪崩は２種類で、一つは9日から10日に降った雪によるストームスラブ、あるいはウインドスラブです。規模はサイズ1-2で、自然発生も滑走者による誘発もありました。もう一つは、放射冷却によってドライアウトした雪によるサイズ1-1.5の点発生雪崩です。
積雪
昨日、積雪表層の雪は、日射と昇温の影響で、標高の低いところや南側の斜面では、焼結を進め、午後には沈降したことが観察されています。また、標高の低いところでは、雪面にクラストが形成しました。北側の雪は、ドライな状態が保たれています。持続型スラブの弱層については、森林限界付近では、温度勾配は解消し、ゆっくりと球形化しつつあることが観察されています。しかし、同じ傾向にある白馬山域では、昨日、サイズ3の雪崩も観察されており、引き続きの警戒が必要です。大きな不確実性があります。
天候
本日は、本州の南岸を低気圧が発達しながら東北東に進む見込みです。気象庁は新潟県上越地方に対し、北の風、後、やや強く、曇り、昼前から雨、日中の最高気温8 ℃（標高13 m）を予報しています。妙高笹ヶ峰（標高1,310 m）にて気温-1 ℃（4時45分現在）、過去12時間で新たな降雪はありません。
