雪崩情報

更新日時: 2025/02/06 07:00

ニセコ・羊蹄・余市・尻別


アルパイン Fair 風による雪の再配分の継続


森林限界 Fair 風による雪の再配分の継続


森林帯 Fair 風による雪の再配分の継続


信頼度:○ good □ Fair △ Low

行動と地形の助言

強風が吹いており、それに曝される標高の高い場所でのツアーは困難だと思います。新雪が沈降を進め、強度を上げるまで、樹林の中の傾斜の緩い斜面でパウダーを楽しむことをおすすめします。自分の上方に存在する危険要素に注意を。積雪の上層部分の構造は、地域によって大きくことなるため、普段滑走している地区とは異なった地区に行く際は、積雪状態に対する継続的な評価を行ってください。なお、1月28日埋没の持続型弱層は継続的な懸念事項となっています。表層付近に形成している新しいウインドスラブだけでなく、この厄介な種類の雪崩についても検討を忘れないようにしてください。

留意すべき雪崩

ウインドスラブ Wind slab


ベース画像

強風が継続しており、風下には新しいウインドスラブと雪庇が形成しています。形成間もないウインドスラブは敏感に反応します。

点発生乾雪雪崩 Dry Loose snow


ベース画像

沢状地形など「地形の罠」があるところでは十分な警戒を

持続型スラブ Persistent slab


ベース画像

1月28日埋没の表面霜あるいは再結晶化した雪とクラストの弱層は、北地区(余市岳エリア)では、まだ懸念される状況です。融解凍結クラスト上に、こしもざらめ雪(再結晶化した雪)が形成している森林帯、南東斜面にて、エクテンディット・コラムテストを実施しました。その結果、この弱層は、まだ面発生雪崩を起こしうるポテンシャルを示す注意すべき結果がでました。その弱層は、北地区では50-90 cm下に埋没しています。

概要

雪崩


昨日(5日)、余市岳の東エリアの森林限界付近、北斜面にて、サイズ1のウインドスラブが滑走者によって誘発されました。また、羊蹄山では、標高1,000 mの北東斜面にて、サイズ1.5のウインドスラブの雪崩が観察されています。この雪崩は自然発生です。

積雪


尻別岳エリアで35 cm、余市岳西側で20 cmの降雪がありました。強い西~北西の風が吹き、すべての標高帯で新しいウインドスラブと雪庇が形成しています。この48時間を通して、ほとんどのエリアで強い風の影響を受けていますが、森林帯の風の影響がない場所では、良質な雪が保存されています。昨日、余市岳の西エリア、森林限界の南東斜面で実施したエクステンディット・コラムテストでは、70 cm下から、1月28日埋没の持続型弱層にて結果を得ました。1タップでコラム全体に破壊が走る綺麗な破断が起きており、面発生雪崩を十分に起こしうるポテンシャルを持つことを確認しています。この持続型弱層が、強度を上げるには、まだ時間が必要です。

天候


強い西風は今日も継続し、さらに10 cm程度の降雪が予報されています。天候は曇り、気温は-10℃とのこと。

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