雪崩情報

更新日時: 2024/03/11 06:00

妙高


アルパイン Low 日中の日射の影響に注意


森林限界 Low 日中の昇温と日射の影響に注意


森林帯 Fair 日中の昇温と日射の影響に注意


信頼度:○ good □ Fair △ Low

行動と地形の助言

特定の地形で雪崩コンディションが高い日です。強い日射と大幅な昇温が予報されています。朝の時点では結束性が低く、とても軟らかい状態だった表層の雪が、日中にスラブの特徴を強めることで、人の刺激に反応するようになる場合があります。凸状や孤立した形状など、地形が積雪を支えくい特徴を持つ場所と、日射との影響などを考えながら、地形選択をしてください。今朝は放射冷却もあり、雪は良く冷えています。適切な地形選択をすれば、3月とは思えない素晴らしい新雪を楽しめる日です。安全な場所で止まる、一人ずつ滑るなど、基本的なグループ・マネジメントを大切にしてください。良い一日を。

留意すべき雪崩

ストームスラブ Storm slab


ベース画像

日射の影響が強いとても急な斜面では、表層の雪がスラブ化することで、誘発の可能性が上がる場合があります。積雪を支えない凸状や孤立した形状の地形を避けてください。

ウインドスラブ Wind slab


ベース画像

主稜線での強い北西の風は、昨日の昼ごろには収まっています。現在は、とても風も弱い状態です。時間経過したウインドスラブの形成に注意してください。

持続型スラブ Persistent slab


ベース画像

今回の降雪により、問題の弱層は深く埋もれました。これにより誘発感度は大きくさがり、不確実性が上がっています。雪崩情報のチームは、今後もしばらく、この持続型スラブのトラッキングを試みるつもりです。

概要

雪崩


昨日(10日)は、スキー場の安全管理にて、サイズ1-1.5のストームスラブの雪崩が多数、サイズ2の雪崩が複数、報告されました。山岳エリアでの雪崩の報告は入っていません。

積雪


積雪表層は3月8日夕方からの新雪(50-80 cm)があります。昨日、森林帯において、風の影響が強かった場所で、新雪は人の刺激反応し、雪崩を発生させています。また、近接する白馬山域では、森林帯の上部の急斜面で、3月8日の晴天に起因する融解凍結層が埋もれており、この境界面にこしもざらめ雪が形成していることが観察されています。昨日の時点で、ワッフ音に近い音や、注意すべきテスト結果が出ており、妙高山域においても、同じ特徴を持つ場所では注意が必要です。トラッキングをしている持続型スラブの弱層は、今回の新雪で深く埋もれており、不確実性が高い状況となっています。

天候


気象庁は新潟県上越地方に対し、南の風、日中、北の風、晴れ、夕方から曇り、日中の最高気温11 ℃(標高13 m)を予報しています。妙高笹ヶ峰(標高1,310 m)にて気温-11 ℃(4時45分現在)、過去12時間で新たな降雪はありません。

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