雪崩情報

更新日時: 2024/03/05 05:30

白馬


アルパイン Low


森林限界 Low


森林帯 Fair


信頼度:○ good □ Fair △ Low

行動と地形の助言

難しい雪崩コンディションです。昨日のように雪崩が簡単に発生する日とは異なり、状況認知にエラーが生じやすい日です。歩いている感触では、積雪は安定化してきているように感じるかもしれません。しかし、荒天の雪は、まだ十分に焼結していませんし、旧雪面の状態も多様であるため、誘発感度は場所でかなり変わります。さらに、北側には、対応がとても難しい持続型スラブが潜んでいます。安全のためにできることは、雪崩地形の認識に敏感になり、滑走の際は緩いシンプルな地形を使うことです。自分の下方に「地形の罠」がないかの確認も忘れずに。午後には次の荒天のサイクルが始まります。大雪の予報もでていますので、それを考慮したツアー計画を立ててください。

留意すべき雪崩

ストームスラブ Storm slab


ベース画像

表層の新雪が、よりスラブの特徴を持つ場所で警戒してください。

ウインドスラブ Wind slab


ベース画像

主稜線の風は、昨日の昼間よりやや収まり、平均で10 m/s程度の西~北西の風となっています。

持続型スラブ Persistent slab


ベース画像

標高が高いところだけでなく、森林帯上部(1,700 m付近)でも、問題となりそうな再結晶化した雪があることが確認されています。持続型スラブは、弱層までの積雪が薄いところで誘発します。雪面が硬いことは、安全を意味しません。

概要

雪崩


昨日(4日)は、スキー場の安全管理にて、多数のサイズ1-1.5のストームスラブの雪崩が観察されました。また、点発生雪崩も多数、観察されています。山岳域は視界不良のため、報告は入っていません。

積雪


3日午後からの降雪は4日昼頃には収まり、森林帯の上部にて30-40 cmの新雪をもたらしました。この新雪は、昨日朝の時点では、結束性が低く、点発生雪崩の原因となっています。その後、午後には薄日が入り、気温も上がり、新雪は急速に沈降を進めています。積雪中層には、融解凍結層(2月21日の降雨形成)とこしもざらめ雪の懸念材料が残っています。

天候


気象庁は長野県北部に対し、南の風、曇り、夕方から雪か雨、日中の最高気温6 ℃を予報しています。アメダス白馬(標高703 m)にて、気温-3.9 ℃(5時現在)、過去12時間で新たな降雪はありません。長野地方気象台は3月5日4時37分、長野県北部に対し、6日6時までの24時間で25 cmの降雪を予報しています。

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