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【お知らせ】ISSW 2018 Innsbruck参加報告

隔年で開催されている世界最大規模の「雪と雪崩のワークショップ」であるISSW(International Snow Science Workshop)が、10月7日~12日の日程でインスブルック(オーストリア)で開催され、理事が参加してきました。
  
ISSWは「理論と実勢の融合」をテーマに、研究者と実務者が率直に議論を交わすワークショップで、今回は27ヶ国から425の発表があり、1000名ほどの参加者がありました。発表・報告は、査読論文となる学術的なものから、現場での課題やその解決に向けたアイディアの提案まで、内容にはかなり幅があります。また、ヨーロッパでの開催でしたので、地球温暖化に関係する発表も目立ちました。
  
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今年は、ヨーロッパで5段階の雪崩情報が発表され始めてから25年の節目でもあり、それに関連したスペシャル・トピックスも設けられました。そこでは、雪崩情報を作成する際に利用するツールから、ユーザーとのコミュニケーションに係ること、そして国境で隣接する地域での雪崩危険度のバラツキなど、多岐にわたりました。
 
また、雪崩情報を発表する各国の機関に対する包括的な調査を、ハンガリーの山岳団体とオーストリアのウィーン大学が共同で実施しており、JANもその調査に協力しました。この調査は、機関の概略から雪崩情報の範囲、数値モデル、気象データ、積雪の観察に関すること、そして、それらの情報を統合する予報官の経験や教育体制なども含んでいます。
  
私達が日常、利用している天気予報は、数値モデルを基礎としていますが、雪崩予報の世界では、予報官の経験に基づく状況評価が基礎となっており、それが調査によって改めて示された形となりました。それゆえ、雪崩情報に係る人材の教育等が重要であることが調査では指摘されています。
  
JANでは、こうしたワークショップでの議論の内容を、会員に対する研修によってフィードバックし、より良い雪崩情報が提供できるように努めています。JANの雪崩情報の概略については「こちら」をご覧ください。
  
また、JANも加盟している日本雪崩捜索救助協議会(Japan AvSAR Council)が、その設立に係るポスター発表をしており、各国の関係者から、異なった組織が公衆の雪崩安全のために一致協力していくことに対して「素晴らしい取り組み」との声をいただきました。
 
  
日本雪崩ネットワーク
2018年10月17日

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