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【増補改訂】雪崩リスク軽減の手引き
体裁:B5版・104頁・2色刷 著者:出川あずさ/池田慎二 特定非営利活動法人日本雪崩ネットワーク 発行:東京新聞 定価:1,835円 (本体価格1,700円) |
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【改訂版に寄せて】
初版の2010年から7年が経ち、改訂版の発刊となりました。第5章を雪崩ハザード評価へとアップデートしつつ、具体的な不安定性がイメージできるように典型的な積雪構造のパターンを掲載、さらに雪崩情報で使用している「留意すべき雪崩」について詳しく記述しています。また、第6章では雪崩安全対策の核心である地形認識と行動マネジメントに焦点を当てた「ツアーでの地形評価」を書き加えています。第7章では意思決定の背後にあるヒューリスティックスについて新たに記載しました。
※ご購入は東京新聞HPから可能です。
この本は、レクリエーショナル山岳ユーザーが、雪崩の危険を軽減するために必要となる知識や方法、問題へのアプローチの仕方などが書かれています。地形を理解し、安全のマージンを確保すること、移動しながら積雪状態を把握すること、行動の選択肢が持つリスクを考え、自身に見合ったものを選ぶことなどには、どのような要素が重要であるのかを整理しました。日本雪崩ネットワークが開催している雪上講習会であるセイフティキャンプのテキストとしても使用しています。
目次
第1章 雪崩の危険
1-1 雪崩事故の実態
1-2 ハザードとリスク
第2章 雪崩現象
2-1 雪崩とは
2-2 面発生雪崩
2-3 点発生雪崩
2-4 雪崩の発生
2-5 誘発のしくみ
2-6 雪崩の運動
2-7 雪崩の大きさ
第3章 雪崩地形
3-1 雪崩地形とは
3-2 発生区の見極め
3-3 発生点となりやすい場所
3-4 走路と堆積区
3-5 地形の罠
第4章 山岳の積雪
4-1 降雪
4-2 積雪
4-3 変態
4-4 積雪の多様性
第5章 雪崩ハザード評価
5-1 雪崩ハザード評価の概念
5-2 データ採取・雪崩
5-3 データ採取・積雪
5-4 データ採取・気象
5-5 留意すべき雪崩
5-6 不安定な積雪構造のパターン
5-7 雪崩ハザード評価の実際
5-8 雪崩情報の利用
第6章 安全な行動
6-1 グループと山行計画
6-2 ツアーでの地形評価
6-3 移動するとき
6-4 滑走するとき
6-5 救助に向かうとき
第7章 捜索と救助
7-1 サバイバル
7-2 仲間による捜索
7-3 ビーコン
7-4 プローブ
7-5 掘り出し
7-6 雪崩インシデントマネジメント
第8章 経験を積むために
8-1 意志決定のトライアングル
8-2 経験とバイアス
8-3 ヒューリスティックスと集団思考
8-4 Think SNOW
付録
A-1 雪崩インシデント報告フォーム
A-2 フィールドでの気象観測
A-3 積雪断面観察
A-4 コンプレッションテスト
A-5 破壊の特徴
A-6 エクステンディッドコラムテスト
A-7 ルッチブロックテスト
A-8 不安定性の事例